2014-02-22

留学して気付かされたこと

※「銀幕三昧」さんからお借りしました
日本はソチ・オリンピックで大盛り上がりのことと思います。
残念なことに僕の住む寮には、テレビがエントランスのコモン・ルームに1台あるだけで、テレビの前で応援することができません…。
それでも、羽生・浅田選手の演技は、ネットで全て観ました!
フィギュア・スケートに特に興味があるというわけではないのですが、この2人の演技には感動しました。
19歳という若さで初めてオリンピックに出場し、ハンパない緊張とプレッシャーがある中でも金メダルに輝いた羽生選手。
そして、全国民からの過度の期待やプレッシャーに押しつぶされながら、1度は悔しい結果になるも、最後は自分を出し切った浅田選手。
本当に元気をもらいました。
ちなみに、僕はアルペン・スキーをやっていますが、そちらはまだ観れていません 笑。
時間があるときに、ネットで探そっと。

 さて、今日のテーマは「悩み」。
開発学を学ぶ日本人学生の団体IDDPで、一緒にスタッフをやっているもりまさくんが、すごく共感できることを書いていたのでシェアします!
まずは、彼のブログを見てください。
もりまさくんのブログです
僕は文才がないので彼みたいには書けないのですが、似たような時期があったので、ここに綴ってみようと思います。

 僕も彼と似ていて、悩みがあっても自分の中に止めて、周りにはあまり相談しないタイプ。
だから、こんな内容をブログに書くなんてこと普段はしないのですが、今回は彼のブログを読んで、以前Facebookに投稿したことも混ぜて書くことにしました。

 きっかけは12月に個人的なことで問題があって、心の中で留学の支えになっていたものを1つ失ったことです。
それが発端となって、いままで溜まっていた不安が一気に溢れ出してしまったのです。

 ちょうどその頃、日本では就活が解禁され、友達がみんな就活のことをつぶやくようになっていました。
そんなみんなの様子を見て、遅れをとってることに不安を抱くようになったのです。
確かに留学は自分で選んだこと。
しかし、帰国した頃にはほとんどの友達が内定をもらっているし、夏採用で失敗したら留年しなければならない。
果てして就活を犠牲にして(語弊があるかもしれませんが)まで、留学した意味があるのだろうか…と。

 そして、将来のことを考えるとさらに不安になる。
将来の夢はいろいろあれど、ここ1年くらい思ってるのは、やっぱり最終的には途上国の現場、草の根で働きたい。
「将来何したいの?」っていう質問にこう答えると、「収入とか低いのに、どうして?」みたいに聞かれることがよくあります。
正直、自分にとって1番やりがいのある仕事の様な感じがするから、としか答えられないです。
もしかしたら、こう思ってるのも今だけで、企業に就職したら考えが変わって忘れちゃうかもしれないですし。
加えて、途上国の現場で働くと言っても、自分に何ができるのかもわからない。
教職を取っていなければ、日本語指導のクラスも取ったことないし、なんら特別な技術も持たない。

 だから留学の目標の1つは、自分の視野を広げ、知識を増やして、将来のビジョンをもっと明確にすることでした。
そのときは留学の半分が終わろうとしていた頃。
にも拘わらず、その目標は達成できているというよりも、むしろ遠のいてる感がありました。
日本では感じなかった圧倒的な語学不足、知識不足、意志の弱さ、行動力の無さ。
こちらに来てからというもの、多くの刺激を受ける分、劣等感を持つことも多々あります。
自分で言うのもなんですが、高校までの成績は常にトップだったし、大学に入ってからも成績は良かった。
しかし、留学してみると、英語力はもちろん、知識量や思考力で周りの学生との圧倒的な差を目の当たりにしました。
課題を一生懸命こなしても、授業の準備をしっかりしても、どうしても彼らとの差が埋められず、悔しかったのです。
こんなんでマスターとれるのかな…、本当に開発の分野で活躍できる人間になれるのかな…という不安が圧し掛かってきたのです。

 年末年始は日本から友達が遊びに来ていたから、気を紛らすことはできたものの、それを除くと12月後半から1ヶ月くらいは、本当に何もやる気が起きませんでした。
授業に出ても、何にも耳に入って来ない(実はサボってしまったこともあります)。
Essayをやらなければいけない時期だったにも拘わらず、それさえ手を付ける気力がない。
こんなのは僕も人生初めてで、どうすればいいのかわからず、ただベッドでゴロゴロして、YouTubeでお笑いやコメディ見たりして過ごすだけでした。

 立ち直るきっかけになったのはやはり友達でした。
まず同じくイギリスに留学しているセクメ2人にSkypeで相談したのです。
セクメとは、セクション・メイトの略で、1年次のELP(English Language Programme:現在はELA=English for Liberal Arts)で同じクラス(セクション)だった約20人の仲間のことです。
セクションにもよりますが、かなりの時間を同じ教室で過ごすので、すごく仲良くなり、ランチを食べたり、飲みに行ったり、遊びに行ったり、と授業外でも一緒に過ごすことが多いです。
一緒にいて1番居心地がいいメンバーで、僕がICUに入って1番良かったと思うのも彼らと出会えたことだと思います。
そんなセクメと話すと、一気に気が楽になったのです。
本当に不思議ですが、いままであんなに悩んでいたのに、仲の良い友達に全部聞いてもらうことで、自分の気持ちを整理することができたのだと思います。
もちろん他の友達も大きな支えになりました。
モチベーションのない僕を図書館に誘って一緒に勉強してくれたり、ご飯を分けてくれたり、優しい声をかけてくれたり…。
本当に友人に恵まれて幸せだなと感じました。
ありがとう。

 そんなこんなで気付いたのは、くよくよ悩んでいても仕方ないということです。
少し立ち止まって、自分を見つめ直すのは大切なことですが、それで悲観的になりすぎてただ嘆いて逃げているだけでは何も変わりません。
せっかく自分の無力さに気付いたわけです。
せっかくはるばるイギリスまで留学に来ているわけです。
この機会を無駄にはできません。
将来への不安が完全に消えたわけではありませんが、いま自分がすべきなのはSOASでの時間を最大限に活用すること。
たった1年弱で自分の知識が莫大に増えるわけがありません。
しかし、自分の視野が広がっているのは確実です。
周りと比較するのではなく、この1年でどれだけ自分を成長させることができるのかが大切なのだと思います。
ただでさえ短い留学期間なのに、1ヶ月ダラダラしてもったいないことをしてしまいましたが、自分について改めて考えることのできた貴重な時間だったと考えるようにします。
留学も残りわずかとなってしまいましたが、帰国してから後悔しないように、ラストスパート頑張ります!

 まとめると、持つべきものは友。
留学で得ることは、知識だけではありません。
環境が変わったことで気付かされることもあります。
4年間もそんな環境にいれるなんて、もりまさ、おまえは恵まれてるぞ!笑

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2014-02-13

留学と英語力

Tower Bridge
 東京は大雪で大変だったようですが、こちらロンドンは降る気配が全くありません。
友達のアップする写真を見て、大雪に見舞われて散々だった去年の成人式を思い出しました。
もうあれから1年、あっという間です。
 そして、留学ももう折り返し地点なわけです。
それだけ英語圏に滞在していれば、さぞ英語力も伸びただろうと思われるでしょう。
そこで、今日は留学で最も気になる語学について書きます。
(写真は本文に関係ありません。内容に合うものがなかったので、余っている写真を貼っただけです。)
大型船が通過するときは開きます
 まず、僕のもともとの英語力ですが、日本人としてはできる方だと思います。
小学生のときに2年ほどシンガポールに住んでいましたが、日本人学校に通い完全に日本人コミュニティの中で生活していたので、本格的に英語を始めたのは帰国後の中学校に入学するくらい。
英会話スクールに通ったり、CD教材を使ったりして、日本にいながらも自分なりに英語の習得には力を入れていました。
その成果もあってか、いまでは日常生活する上では困らない程度になりました。
 ちなみに、僕はBritish English派です。
なんとなくBritishの方が好きで、日本ではAmerican Englishが主流の中、それに逆らってBBCを聞くなどして必死にBritishを身に付けてきました。
こちらに来て、みんなに「どうしてBritish訛りがあるの?」なんて聞かれると誇らしくなります 笑。
数あるロンドンの観光スポットの中でも特におススメ!
 さてさて、この半年で語学力は伸びたのか…。
結果から言うと、ListeningとReadingの成長は実感していますが、Speakingはそこまで向上していないと思います。
 ICUでも英語の授業は取っていましたが、ネイティブ(もしくはネイティブ並みに英語を操る学生)ばかりに囲まれた環境で授業を受けるのは格が違い、留学当初はかなり辛かったです。
特に大変なのがSeminarやTutorial。
教授は比較的ゆっくりと丁寧に話してくれるので、Lectureは理解しやすいのですが、学生同士でのディスカッションとなると話は違います。
彼らはスラスラとしゃべる人が多く、最初の頃は話に付いていくのさえ苦労しました。
ちょっとでも集中力が途切れると、途端に話が分からなくなってしまうのです。
しかし、なんだかんだ時間が経った今は、耳が慣れてきたのか、話に付いていけず困ることはだいぶ減りました。
また何度も触れている通り、毎週大量のReading Assignmentが課されます。
そのおかげで、まず大量の英語文献に対する耐性が付き、さらに読むスピードも速くなってきているのを感じます。
ちなみに名前が有名なLondon Bridgeはしょぼいです 笑
 授業中はもちろん英語だけですが、日常生活では日本語を使用する場面もかなりたくさんあります。
授業も含めた言語の使用頻度は日英が50/50といったところでしょうか。
SOASには日本人留学生が多く在籍し、さらに日本語に堪能な外国人学生もたくさんいます。
そのために日本語を話す機会が多いのです。
はじめは留学に来てまで日本語を使うのはどうかと思っていたのですが、いまでは別に語学留学しているわけではないと開き直っています。
日本語の方が思っていることをしっかり伝えられて、無駄なストレスを感じることもないですし。
その結果、英語のSpeakingは現状維持といった感じです。
 ここ数週間UKチャートでトップに君臨している「Rather Be」という曲。
イギリス人歌手のものなのですが、Music Videoは日本で撮影していて、なんとなく懐かしい気持ちになります 笑。
そういえば好きな歌手も、WestlifeやLawson、The Script、Olly Mursなどイギリスやアイルランド出身の人がなぜだか多いです。
これがBritishに惹かれた理由の1つかもしれません。

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2014-02-03

日本の学生は勉強しない?

SOAS Library
しばらく天気のいい日が続いたかと思うと、また天気の悪い日々に逆戻り…。
さて、「日本の大学生がサークルやアルバイトに明け暮れているのに対して、欧米の学生は勉強熱心だ」という話をよく聞きますが、今回はイギリスの大学で4ヶ月勉強してみて感じたことを書きます。
SOASは日本語の図書も充実。中には誰が読むの?というものまで…
アメリカやイギリスの大学はレベルが高く、課題が大変で、学生は勉強熱心…。
そんなイメージを多くの人が持っていると思います。
僕もその1人で、それがイギリス留学を決めた理由の1つでもあります。
実際にこちらの大学で1学期間過ごした今、それをまさに実感しつつ、必ずしもそうではない点にも気づいてきました。
寮からほど近くにはBritish Libraryも!
まず、以前も書いた通り、授業の質は全体的に非常に高いです。
しかし、中には文献を抜粋しただけのスライドをただ読むだけの教授もいるのが残念ながら現実です。
ただ、それはごくごく一部で、ほとんどの教授が興味深く、レベルの高い授業を行ってくれます。
毎週大量に出るReading Assignmentで、様々な文献に触れることができ、これがさらに授業を密度の濃いものにしていると感じます。
加えて、学生がみんな勉強熱心かというと、これもまたバイアスがあると思います。
特に1年生は、成績が付けられず、単位さえもらえればいいようで、パーティーやアルバイトに力を注いでいる学生もいます。
また、TutorialではReadingをやってきたことが前提でDiscussionをするわけですが、それをやってきていない学生も意外と多くいます。
授業によっては、週ごとに学生の数が減っていくなんて言う現象も見られます。
もちろんほとんどの学生は、特に上級生になるほど、熱心に勉強していて、自分の分野に関してはかなりの知識を持っていますが、中にはそういった人がいるのも現実なのです。

イギリス一の蔵書量を誇ります
これから思ったのは、しばしば言われる「日本の学生は勉強しない」という批判は、少し焦点がずれているのではということ。
どこの国でも、勉強する学生がいれば、勉強しない学生もいます。
だから「学生が悪い」という考えでは、何も変わらないでしょう。
重要なのは環境です。
学生が勉強する意欲を持ち、多くのことを吸収できるような環境があれば、学生の態度も変わるはずです。
そのためには、先生の質が向上する必要があります。
さらには、その根底には日本の教育システムの改革が必要なのではと思います。
授業の質を向上するには、先生が授業の準備に割ける時間が多くなければなりません。
しかし、僕の大学を見てみると、事務的なことまでも先生方がやっているのが現状です。
日本の大学では、先生にも、学生にも、より勉強に集中できる環境づくりが必要かな、とイギリスの教育現場を見て思いました。
マグナ・カルタの原本もありますよ!
とはいえ、SOASは国立ですが、学費は年間200万円以上。
これで、低クオリティだったら許せませんね 笑。
なんだか、今回はかなり堅苦しい感じになってしまいましたが、これが1学期間実際に学んで感じたことです。

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