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2014-04-25

TOEICとTOEFL、ビザ申請で使用不可に

イギリスのビザ申請の際に、TOEICとTOEFLが使えなくなってしまいました(記事参照)。
ロンドン会場で、替え玉受験などの不正行為があったためだとか。
イギリスではIELTSが主流ですが、TOEFLを使う人も多くいるので、かなりの影響が出そうですね…。
幸いにもICUでは、イギリス留学の場合はIELTSのみ認められているので、特に問題はないと思います。

TOEICやTOEFLなんて何回だって受けられるし、勉強すればすぐ伸びるし、人生左右することなんてないんだから、そんくらいのテストで不正なんかするなよって感じです。
僕も就活前にTOEICだけ取っておくかと思い、ロンドンでの受験を考えていたのですが、ここ数ヶ月テストが中止になっていて、結局受けれていません。
これを機に、企業の間でIELTSの認知度が高まってくれたらなーなんて期待しています。

というわけで、これからイギリスのビザ申請を検討している皆さん、お気を付け下さい!

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2014-03-21

SOASでの授業が終わりました

Essayに追われる毎日…
今日、SOASでの全授業が終了しました。
3学期中の2学期が終わったわけですが、来学期は補講を除くと試験だけなので、授業自体はもうありません。
ただよりによって今日はクリーナー・ストライキのため、実質的には昨日が最後でした…。
なんともイギリスらしい締めくくりです 笑。

 しかし、これで「やったー!イースター休暇だ!」とうかうか遊んでもいられないのが現実です。
もちろん旅行に行ったりもしますが、それ以外は図書館に通う日々が続きそうです。
課題のEssayをやらなければいけないし、何よりExamの準備も始めなければならないからです。
SOASは3学期制で、1,2学期は授業のみ、それらのExamがまとめて5月に行われます。
そのため、前期の記憶は薄れているし、範囲は多いしで大変なのです。
さらにはExamの成績における比率が高く、僕は通年(つまり1学期と2学期共通)の授業を4つ受講していますが、どのクラスも評価の80%がExamに置かれています。
残りの20%は1,2学期のEssayなので、出席やプレゼンテーションは加味されることがなく、成績はほぼ最後のExamで決まると言っても過言ではありません。
ここが授業でのコミットメントも評価されるアメリカや日本の大学との大きな違いかもしれません。
ただ僕は通年の授業しか取っていなかったので、Examも4つしかなくまだ楽な方。
1,2学期で別の授業を取ると6つあったりして、かわいそうです。
メイン・キャンパスの最寄Russel Square
通学路
そんなわけで、今回はSOASでの授業を振り返ってみようと思います。
まずは得られたことから。
 やはり1番は知識でしょう。
自分の知識の浅さが本当によくわかったと同時に、基礎から開発学を学ぶことができたのが最大の成果だったと感じています。
授業の質が高いことは以前にも書きましたが、とりあえず大量にReadingが課されます。
他大学の友達と比較するとICUも課題は多い方だと思いますが、日本の大学とは比べ物にならない量です。
当然、全てを読むことはできませんが、クオリティー重視でできる限り読みこなすように心がけました。
著名な研究者の論文から理論、ケース・スタディまで、様々な資料に触れることで、幅広く知識を吸収できました。
残念なことに僕は短期記憶はいいのですが、時間が経つとすぐ忘れてしまい、完全に身に付いたと言えるのはごくわずかかもしれませんが、それでも日本にいたときよりは遥かに成長しました。
そして、自分の弱点も見つけることができました。
僕は理論というものが嫌いでいままで避けてきたのですが、この欠落が致命的だということに気付かされました。
ICUでは自分のメジャーでさえ理論を深く学ばなくとも、他のクラスで単位を取って卒業することはできますが、SOASではケース・スタディと同時に理論も多く取り扱われます。
だから、チュートリアルでもこちらの学生の発言には説得力があるのです。
もちろん理論が全てではありませんが、どの学問をやるにせよ、ベースになることは間違いないです。
さらには、経済や統計の知識も足りないと実感しました。
開発関連の資料をしっかり理解するにはこれらの知識が不可欠で、大変苦労しました。
たった1年の留学なのでできること、得られることは限られていましたが、こうして自分のこれからやるべきことがわかった点も大きな収穫です。
留学をする方へのアドバイスとして、自分の学ぶ予定の分野の基礎や理論は軽くでも事前におさらいしておくと、留学をより実り多いものにしてくれると思います。

 これに伴って、英語への抵抗もかなり減りました。
昔から英語が得意なため、よく英語が大好きだと勘違いされるのですが、決してそんなことはありません 笑。
僕はまだまだネイティブには程遠いですから、日常会話ならともかく、第2言語で学術書や論文を読むのは辛いんです…。
しかも、それが大量となると逃げたくなります。
ICUでもE開講(英語による授業)で、英文レポートを書くことはよくありますが、だいたい日本語文献も使って楽をしていました。
しかし、留学したからには逃げるわけにも行きません(たまには逃避してましたが 笑)。
毎日毎日英文と格闘しなければなりません。
Essayも日本語文献は使わないと自分に誓い、情報収集から全て英語でやるように心がけました。
そんなこんなで半年以上過ごしていると、語学力の飛躍的な伸びこそ感じないものの、英語への耐性は明らかに付きました。
帰国後は卒論に取りかからなければならないので、これは大いに役立つと期待しています。
そうだ、そろそろ卒論のテーマ決めなければ…。
キャンパス近くには大英博物館があります
教科書にも載っているロゼッタ・ストーンには人だかり
反省していることももちろんあります。
ところどころで怠けてしまった点は喝ッ!です。
いくらやりたい学問だとしても、勉強は辛いもの。
こちらではバイトをしておらず、遊びに行くことも少なくなったし、完全に勉強中心の生活で、飽きてしまったという面も少なからずありました。
ですが、ただでさえ限られた時間なのに、無駄にしてしまったことを少し悔やんでいます。
Essayも1学期の反省を踏まえて、今学期はもっと計画的にやるつもりだったのですが、結局締切に追われる状態。
もっと自分に厳しくありたかったですね。

 それから、チュートリアルやセミナーで、もっと積極的にコミットすれば良かったと思っています。
発言内容以前に自分の英語に自信を持てないという点を最後まで克服することができなかったのが悔やまれます。
一応(常にというとウソになりますが)、積極的に発言するという心構えではいたのですが、ペラペラ英語を操る他の学生の中で、たくさん発言する勇気はなく、控えてしまうことが多くありました。
日常会話では特に気にすることもないのですが、アカデミックになると難しい語彙を使わなければいけないし、皆が自分の発言に耳を傾けるので、どうしても自分の下手な英語で恥かいたらどうしようという不安が払しょくできなかったのです。
自分らしくないなと思いますが…笑。
授業にコミットすればするだけ得られるものも大きくなります。
ですから、ぜひこれから留学する方は、僕みたいな心配をせずに堂々と発言してください!
詰まったり、困ったりしたら、教授や友達が助け船を出してくれるので、変なプライドは捨てた方が自分のためです。
第一、留学生の多いSOASですから英語力でバカにされるなんてありません。
まあ、それがわかっていても自分は無駄にプライドを捨てられなかったわけですが 笑。
広くて全部見て回るのは大変です
 1年って本当にあっと言う間です。
帰りたくないという気持ちが日に日に増しています。
ロンドンからは出たいし、日本の友達と飲みに行ったりもしたいですが…。
留学して、SOASで学んで得られたことは想像以上に大きかったです。
これから開発学を学び、開発の世界に入っていく上で、大事なベースになることは間違いありません。
こうして留学という機会を与えてもらったことには感謝してもしきれません。
さーて、明日からまずは残りのEssayを頑張ります。

 今回は授業に絞りましたが、もう少し帰国が近づいたらイギリス留学全体も振り返ってみようかと思います。
ちなみに、6月18日に帰国することが決定しました!
就活前の束の間の休息ということで、あえてホー・チ・ミンで1日遊んで帰ります。

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2014-02-22

留学して気付かされたこと

※「銀幕三昧」さんからお借りしました
日本はソチ・オリンピックで大盛り上がりのことと思います。
残念なことに僕の住む寮には、テレビがエントランスのコモン・ルームに1台あるだけで、テレビの前で応援することができません…。
それでも、羽生・浅田選手の演技は、ネットで全て観ました!
フィギュア・スケートに特に興味があるというわけではないのですが、この2人の演技には感動しました。
19歳という若さで初めてオリンピックに出場し、ハンパない緊張とプレッシャーがある中でも金メダルに輝いた羽生選手。
そして、全国民からの過度の期待やプレッシャーに押しつぶされながら、1度は悔しい結果になるも、最後は自分を出し切った浅田選手。
本当に元気をもらいました。
ちなみに、僕はアルペン・スキーをやっていますが、そちらはまだ観れていません 笑。
時間があるときに、ネットで探そっと。

 さて、今日のテーマは「悩み」。
開発学を学ぶ日本人学生の団体IDDPで、一緒にスタッフをやっているもりまさくんが、すごく共感できることを書いていたのでシェアします!
まずは、彼のブログを見てください。
もりまさくんのブログです
僕は文才がないので彼みたいには書けないのですが、似たような時期があったので、ここに綴ってみようと思います。

 僕も彼と似ていて、悩みがあっても自分の中に止めて、周りにはあまり相談しないタイプ。
だから、こんな内容をブログに書くなんてこと普段はしないのですが、今回は彼のブログを読んで、以前Facebookに投稿したことも混ぜて書くことにしました。

 きっかけは12月に個人的なことで問題があって、心の中で留学の支えになっていたものを1つ失ったことです。
それが発端となって、いままで溜まっていた不安が一気に溢れ出してしまったのです。

 ちょうどその頃、日本では就活が解禁され、友達がみんな就活のことをつぶやくようになっていました。
そんなみんなの様子を見て、遅れをとってることに不安を抱くようになったのです。
確かに留学は自分で選んだこと。
しかし、帰国した頃にはほとんどの友達が内定をもらっているし、夏採用で失敗したら留年しなければならない。
果てして就活を犠牲にして(語弊があるかもしれませんが)まで、留学した意味があるのだろうか…と。

 そして、将来のことを考えるとさらに不安になる。
将来の夢はいろいろあれど、ここ1年くらい思ってるのは、やっぱり最終的には途上国の現場、草の根で働きたい。
「将来何したいの?」っていう質問にこう答えると、「収入とか低いのに、どうして?」みたいに聞かれることがよくあります。
正直、自分にとって1番やりがいのある仕事の様な感じがするから、としか答えられないです。
もしかしたら、こう思ってるのも今だけで、企業に就職したら考えが変わって忘れちゃうかもしれないですし。
加えて、途上国の現場で働くと言っても、自分に何ができるのかもわからない。
教職を取っていなければ、日本語指導のクラスも取ったことないし、なんら特別な技術も持たない。

 だから留学の目標の1つは、自分の視野を広げ、知識を増やして、将来のビジョンをもっと明確にすることでした。
そのときは留学の半分が終わろうとしていた頃。
にも拘わらず、その目標は達成できているというよりも、むしろ遠のいてる感がありました。
日本では感じなかった圧倒的な語学不足、知識不足、意志の弱さ、行動力の無さ。
こちらに来てからというもの、多くの刺激を受ける分、劣等感を持つことも多々あります。
自分で言うのもなんですが、高校までの成績は常にトップだったし、大学に入ってからも成績は良かった。
しかし、留学してみると、英語力はもちろん、知識量や思考力で周りの学生との圧倒的な差を目の当たりにしました。
課題を一生懸命こなしても、授業の準備をしっかりしても、どうしても彼らとの差が埋められず、悔しかったのです。
こんなんでマスターとれるのかな…、本当に開発の分野で活躍できる人間になれるのかな…という不安が圧し掛かってきたのです。

 年末年始は日本から友達が遊びに来ていたから、気を紛らすことはできたものの、それを除くと12月後半から1ヶ月くらいは、本当に何もやる気が起きませんでした。
授業に出ても、何にも耳に入って来ない(実はサボってしまったこともあります)。
Essayをやらなければいけない時期だったにも拘わらず、それさえ手を付ける気力がない。
こんなのは僕も人生初めてで、どうすればいいのかわからず、ただベッドでゴロゴロして、YouTubeでお笑いやコメディ見たりして過ごすだけでした。

 立ち直るきっかけになったのはやはり友達でした。
まず同じくイギリスに留学しているセクメ2人にSkypeで相談したのです。
セクメとは、セクション・メイトの略で、1年次のELP(English Language Programme:現在はELA=English for Liberal Arts)で同じクラス(セクション)だった約20人の仲間のことです。
セクションにもよりますが、かなりの時間を同じ教室で過ごすので、すごく仲良くなり、ランチを食べたり、飲みに行ったり、遊びに行ったり、と授業外でも一緒に過ごすことが多いです。
一緒にいて1番居心地がいいメンバーで、僕がICUに入って1番良かったと思うのも彼らと出会えたことだと思います。
そんなセクメと話すと、一気に気が楽になったのです。
本当に不思議ですが、いままであんなに悩んでいたのに、仲の良い友達に全部聞いてもらうことで、自分の気持ちを整理することができたのだと思います。
もちろん他の友達も大きな支えになりました。
モチベーションのない僕を図書館に誘って一緒に勉強してくれたり、ご飯を分けてくれたり、優しい声をかけてくれたり…。
本当に友人に恵まれて幸せだなと感じました。
ありがとう。

 そんなこんなで気付いたのは、くよくよ悩んでいても仕方ないということです。
少し立ち止まって、自分を見つめ直すのは大切なことですが、それで悲観的になりすぎてただ嘆いて逃げているだけでは何も変わりません。
せっかく自分の無力さに気付いたわけです。
せっかくはるばるイギリスまで留学に来ているわけです。
この機会を無駄にはできません。
将来への不安が完全に消えたわけではありませんが、いま自分がすべきなのはSOASでの時間を最大限に活用すること。
たった1年弱で自分の知識が莫大に増えるわけがありません。
しかし、自分の視野が広がっているのは確実です。
周りと比較するのではなく、この1年でどれだけ自分を成長させることができるのかが大切なのだと思います。
ただでさえ短い留学期間なのに、1ヶ月ダラダラしてもったいないことをしてしまいましたが、自分について改めて考えることのできた貴重な時間だったと考えるようにします。
留学も残りわずかとなってしまいましたが、帰国してから後悔しないように、ラストスパート頑張ります!

 まとめると、持つべきものは友。
留学で得ることは、知識だけではありません。
環境が変わったことで気付かされることもあります。
4年間もそんな環境にいれるなんて、もりまさ、おまえは恵まれてるぞ!笑

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2014-02-13

留学と英語力

Tower Bridge
 東京は大雪で大変だったようですが、こちらロンドンは降る気配が全くありません。
友達のアップする写真を見て、大雪に見舞われて散々だった去年の成人式を思い出しました。
もうあれから1年、あっという間です。
 そして、留学ももう折り返し地点なわけです。
それだけ英語圏に滞在していれば、さぞ英語力も伸びただろうと思われるでしょう。
そこで、今日は留学で最も気になる語学について書きます。
(写真は本文に関係ありません。内容に合うものがなかったので、余っている写真を貼っただけです。)
大型船が通過するときは開きます
 まず、僕のもともとの英語力ですが、日本人としてはできる方だと思います。
小学生のときに2年ほどシンガポールに住んでいましたが、日本人学校に通い完全に日本人コミュニティの中で生活していたので、本格的に英語を始めたのは帰国後の中学校に入学するくらい。
英会話スクールに通ったり、CD教材を使ったりして、日本にいながらも自分なりに英語の習得には力を入れていました。
その成果もあってか、いまでは日常生活する上では困らない程度になりました。
 ちなみに、僕はBritish English派です。
なんとなくBritishの方が好きで、日本ではAmerican Englishが主流の中、それに逆らってBBCを聞くなどして必死にBritishを身に付けてきました。
こちらに来て、みんなに「どうしてBritish訛りがあるの?」なんて聞かれると誇らしくなります 笑。
数あるロンドンの観光スポットの中でも特におススメ!
 さてさて、この半年で語学力は伸びたのか…。
結果から言うと、ListeningとReadingの成長は実感していますが、Speakingはそこまで向上していないと思います。
 ICUでも英語の授業は取っていましたが、ネイティブ(もしくはネイティブ並みに英語を操る学生)ばかりに囲まれた環境で授業を受けるのは格が違い、留学当初はかなり辛かったです。
特に大変なのがSeminarやTutorial。
教授は比較的ゆっくりと丁寧に話してくれるので、Lectureは理解しやすいのですが、学生同士でのディスカッションとなると話は違います。
彼らはスラスラとしゃべる人が多く、最初の頃は話に付いていくのさえ苦労しました。
ちょっとでも集中力が途切れると、途端に話が分からなくなってしまうのです。
しかし、なんだかんだ時間が経った今は、耳が慣れてきたのか、話に付いていけず困ることはだいぶ減りました。
また何度も触れている通り、毎週大量のReading Assignmentが課されます。
そのおかげで、まず大量の英語文献に対する耐性が付き、さらに読むスピードも速くなってきているのを感じます。
ちなみに名前が有名なLondon Bridgeはしょぼいです 笑
 授業中はもちろん英語だけですが、日常生活では日本語を使用する場面もかなりたくさんあります。
授業も含めた言語の使用頻度は日英が50/50といったところでしょうか。
SOASには日本人留学生が多く在籍し、さらに日本語に堪能な外国人学生もたくさんいます。
そのために日本語を話す機会が多いのです。
はじめは留学に来てまで日本語を使うのはどうかと思っていたのですが、いまでは別に語学留学しているわけではないと開き直っています。
日本語の方が思っていることをしっかり伝えられて、無駄なストレスを感じることもないですし。
その結果、英語のSpeakingは現状維持といった感じです。
 ここ数週間UKチャートでトップに君臨している「Rather Be」という曲。
イギリス人歌手のものなのですが、Music Videoは日本で撮影していて、なんとなく懐かしい気持ちになります 笑。
そういえば好きな歌手も、WestlifeやLawson、The Script、Olly Mursなどイギリスやアイルランド出身の人がなぜだか多いです。
これがBritishに惹かれた理由の1つかもしれません。

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2014-02-03

日本の学生は勉強しない?

SOAS Library
しばらく天気のいい日が続いたかと思うと、また天気の悪い日々に逆戻り…。
さて、「日本の大学生がサークルやアルバイトに明け暮れているのに対して、欧米の学生は勉強熱心だ」という話をよく聞きますが、今回はイギリスの大学で4ヶ月勉強してみて感じたことを書きます。
SOASは日本語の図書も充実。中には誰が読むの?というものまで…
アメリカやイギリスの大学はレベルが高く、課題が大変で、学生は勉強熱心…。
そんなイメージを多くの人が持っていると思います。
僕もその1人で、それがイギリス留学を決めた理由の1つでもあります。
実際にこちらの大学で1学期間過ごした今、それをまさに実感しつつ、必ずしもそうではない点にも気づいてきました。
寮からほど近くにはBritish Libraryも!
まず、以前も書いた通り、授業の質は全体的に非常に高いです。
しかし、中には文献を抜粋しただけのスライドをただ読むだけの教授もいるのが残念ながら現実です。
ただ、それはごくごく一部で、ほとんどの教授が興味深く、レベルの高い授業を行ってくれます。
毎週大量に出るReading Assignmentで、様々な文献に触れることができ、これがさらに授業を密度の濃いものにしていると感じます。
加えて、学生がみんな勉強熱心かというと、これもまたバイアスがあると思います。
特に1年生は、成績が付けられず、単位さえもらえればいいようで、パーティーやアルバイトに力を注いでいる学生もいます。
また、TutorialではReadingをやってきたことが前提でDiscussionをするわけですが、それをやってきていない学生も意外と多くいます。
授業によっては、週ごとに学生の数が減っていくなんて言う現象も見られます。
もちろんほとんどの学生は、特に上級生になるほど、熱心に勉強していて、自分の分野に関してはかなりの知識を持っていますが、中にはそういった人がいるのも現実なのです。

イギリス一の蔵書量を誇ります
これから思ったのは、しばしば言われる「日本の学生は勉強しない」という批判は、少し焦点がずれているのではということ。
どこの国でも、勉強する学生がいれば、勉強しない学生もいます。
だから「学生が悪い」という考えでは、何も変わらないでしょう。
重要なのは環境です。
学生が勉強する意欲を持ち、多くのことを吸収できるような環境があれば、学生の態度も変わるはずです。
そのためには、先生の質が向上する必要があります。
さらには、その根底には日本の教育システムの改革が必要なのではと思います。
授業の質を向上するには、先生が授業の準備に割ける時間が多くなければなりません。
しかし、僕の大学を見てみると、事務的なことまでも先生方がやっているのが現状です。
日本の大学では、先生にも、学生にも、より勉強に集中できる環境づくりが必要かな、とイギリスの教育現場を見て思いました。
マグナ・カルタの原本もありますよ!
とはいえ、SOASは国立ですが、学費は年間200万円以上。
これで、低クオリティだったら許せませんね 笑。
なんだか、今回はかなり堅苦しい感じになってしまいましたが、これが1学期間実際に学んで感じたことです。

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2013-12-03

もうちょっとで冬休み…だけど

紅葉もだいぶ終わり、いよいよ冬が近づいてきました
通学途中にある謎のオブジェ
ロンドンは電柱がないので、景観がスッキリしています!
 木の葉もだいぶ地面に落ち、いよいよ冬が近づいてきました。
雨は降らないまでも、ここ最近はどよーんとした天気がずっと続いています。
そして、エッセイにも追われて、気分は鬱です…笑。
さらに急激な円安(1ヶ月で10円も変わりました)が、追い打ちをかけてきます。
London Eye(9月撮影:青空が恋しい…)
St. James's Park Lake
 そして、今日もまたストライキで学校が休みになりました。
イギリス人って本当に好きですね、ストライキが。
僕なんかはエッセイができるからラッキーなんて思いましたが、フラットメイトはかなり怒っていました。こちらの学費は、国立でも余裕で200万を超えていて、しかも年々上がっているそうです。
それにもかかわらず、授業を放棄されては、怒るのも当たり前ですよね(授業料は返ってこないので)。

 わりとエッセイがピンチなので、しばらくはブログ放置しまーす!

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2013-11-03

ストライキで休講!

大学エントランスでの抗議
  先週の木曜日は、イギリス全国で大学職員によるストライキが行われ、学校は休みになりました。
ストライキに参加しない教授は授業を行うため、完全に休講というわけではありませんが、大半の職員は出勤せず、大学の機能は1日麻痺していました。
当日、SOASに行ってみると、大学の入口では大学関係者たち(失業者らしき人、ホームレスも混ざっていましたが)が、プラカードやバイオリン演奏、スピーチなどで、政府に対する抗議をしていました。
一部のトップが高額な給料をもらい続ける一方で、多くの職員の給料は2008年から年々下がっており、待遇改善を訴えたものです。
 僕は図書館に行こうと思って、大学に入ろうとするのですが、ストライキ集団はそれをとめようとします。
ただ授業料も何もこっちの大学に収めていない僕にとっては、正直関係のない話。
無視して大学に入るわけですが、図書館に入ると、そこにいるのは警備員だけ。
全てセルフサービスになっています。
隣のIOEのStudent Union Bar "Arm your brain with beer"
 本来はこの日、プレゼンをするはずだったのです。
僕の場合、他の学生よりも時間がかかるので、早めに準備に取り掛かっていたのが裏目に出ました…
他の授業よりも優先して準備をしていたのですが、直前になって教授から「ストライキに参加するので、チュートリアルはキャンセルになります」という連絡が入りました。
延期ではなく、完全にキャンセルですよ!
もう最悪です。
ちなみに、その日の夕方の別の授業はありました。
 日本では、大学職員が仕事をボイコットはもちろん、その他の仕事でも滅多にストライキなど起こりません。
イギリスらしいと言えば、そうだと思います。
ストライキに参加すればその分の給料は引かれるわけで(イギリスもですよね?)、そこまでして自分の要求を訴えるというのは、すごいことだと思います。
ただ、それがいくら正当な権利だとはいえ、大学職員が、しかも大学の教授が、授業をボイコットするのはいかがなものかとも思います。
大学近くの教会
 資料を見たことがないので、正確なことは分かりませんが、大学職員(クリーナーさんなどは別ですが)ともなれば、それなりに社会的地位は高く、給料も決して悪くないはずです。
学校の近くだけでもホームレスや失業者らしき人たちをたくさん見かけるような中で、自分たちの給料を上げろという要求で仕事をボイコットするという手段にまで出るのは、あまり正当化できないのではないかと思うのです。
イギリスの財政状況は厳しいわけで、ならば高所得層よりも低所得層のための取り組みが優先されるべきです。
実際されているのかは知りませんが…
ストライキというのは、彼らも認める通り、あくまで最終手段。
しかし、イギリスは簡単にストライキという手段を選んでいるような印象を受けます。
特に大学が機能しなければ、学生に被害が及ぶのです(職員の給料がでなくても、学生の授業料は返って来ません)。
授業をボイコットせず、大規模なデモや集会を開くのでも、効果はさほど変わらないのでは。
 そう考えるのも日本人だからでしょうか。
とりあえず、僕はプレゼンが教授の一方的な都合でキャンセルされたことに、かなーり不満を抱いています。

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2013-10-28

日本の大学との相違点

 奨学金を頂いている団体への定期報告で、せっかく書いたので、その内容を少し変えてこちらにも掲載します。
写真は再利用です!笑
SOASの正門付近

 11月も近づき、イギリスは夏時間も終了して、少しずつ冬の訪れを感じています。
そして、ようやく「ロンドンらしい」気候になってきました 笑。
1日を通して空が雲で覆われ、どんよーりした天気で、気分まで暗くなってしまいます。
逆にプラスに考えれば、外出したくなくなるので、勉強にはもってこいの季節なのかもしれません。
Piccadilly Circus
 さて、留学先の大学の授業が始まってからちょうど1ヶ月が経つわけですが、SOASでの授業は多くの点で、日本の大学と異なっています。
 まず、SOASの特徴として、特定の地域研究に特化している点が挙げられます。
School of Oriental and African Studiesという大学名が示す通り、アジア、アフリカ、中近東に関連した授業が幅広く開講されていて、私が留学先にSOASを選んだ最大の目的である開発学の授業も非常に豊富です。
これほどまでアジアやアフリカを専門的に学べる環境は、日本はもちろん、世界を見渡しても数少ないでしょう。
 ちなみに、僕は全て開発学に関連した授業にしました。
ただ単に開発と言っても、その内容は経済、政治、法と多岐に渡ります。
以下、受講している授業を簡単に紹介します。

- Comparative Growth in Asia and Africa -
アジアとアフリカにおける第二次世界大戦後の経済発展を比較します。
僕の専門は東南アジアですが、その地域だけを見るのではなく、他の地域と比較することで見えてくるものもあると思い、取ることにしました。

- Comparative Political Sociology in Asia and Africa -
こちらもアジアとアフリカの比較ですが、上のクラスが経済発展に焦点を当てていたのに対し、こちらは国家組織や社会の仕組みを取り上げます。
東南アジアもそうですが、アジアやアフリカには様々な政治体制の国家が存在し、必ずしも「西洋」のモデルが適するとは限りません。
将来、開発の分野で働くのであれば、多様な発展過程を知る必要があると考え、受講しました。
- Law and Development -
「法」とは、「発展」とは、という疑問からスタートし、開発における法の役割を学びます。
僕は国際法の授業を取ったことがあるものの、ほとんど法学の知識はありません。
しかし、法も開発の中で欠かすことのできないものであり、世界における不平等を改善するのに法が果たす役割というものを学びたいです。
- Economic Development of Southeast Asia -
ASEAN諸国の経済発展の過程や課題について学びます。
僕が一番楽しみにしていた授業でもあります。
1年間を通して、ASEAN全体のみならず、各国の経済発展を研究することができ、僕の関心に「ど」ストライクです。
Green Park
 SOASは3学期制(3学期目はテスト期間)で、授業によって1学期間のみのものと通年のものとがあります。
テストは、1学期目のものも、2学期目のものも、通年のものも、全て1年の最後にテストがあります。
つまり、中途半端に勉強しているだけでは、1年の終わりに痛い目を見るということです。
成績は、このテストと1学期と2学期にそれぞれ課されるエッセイによって評価されます。

最初のオリエンテーションでもらったSOASグッズ
 開講科目の特殊さに加えて、授業の仕組み自体にも日本との相違点が多々見られます。
 私は4科目を通年で受講しているのですが、それぞれのクラスは週に2時間の講義と1時間のチュートリアルから構成されているので、合計しても週にわずか12時間しか学校で勉強していないことになります。
時間割を見るとスカスカで、大学生になって初めて平日の休みも経験しました。
しかし、決して楽というわけではなく、その分Reading Assignmentが大量に課されのです。
要は、予習によって、あらかじめ自分で一定の知識を習得し、疑問点や意見をまとめた上で、授業やチュートリアルに臨めということです。
英語のネイティヴではない僕にとって、大量の、しかも専門用語が登場する文章を、英語で読むのは骨を折る作業です。
しかし、学期を通して1~数冊の限られた参考書を使う日本の授業とは異なり、こちらでは何種類もの書籍やジャーナルからピックアップされてきたReadingを読まされるので、多くのことを吸収できるのに加え、様々な角度から問題を見ることができ、非常に興味深くもあります。

Reading List
 さらに、チュートリアルも良い刺激を受ける貴重な時間です。
受け身である講義とは異なり、少人数で構成されるチュートリアルでは学生の積極的な参加が求められます。
教授(もしくは博士課程の学生)は補足をするだけで、主導権はあくまで学生側にあり、講義やReading Assignmentの内容を踏まえて自分の意見をぶつけ合う。成績は2つのEssayと講義やチュートリアルへの参加は成績に反映されないにもかかわらず、みんな活発に意見を述べます。
英語力、知識ともに他の学生に劣っている自分にとっては苦痛の時間でもあるのですが、逃げることはできないので、相当のエネルギーを費やして準備をして臨まなければなりません。
これがまた自分を成長させてくれるわけです。
Buckingham Palace
 SOASは、熱心で優れた教授に恵まれています。
日本の大学の先生や授業は、「アタリ」と「ハズレ」の差が大きいですが、こちらはどの授業も素晴らしいです。
これは僕だけでなく、他の人も感じているようで、色々な友達に「授業どうだった?」と尋ねると、必ず「すごくいい先生で、興味深いよ!」といった答えが返ってきます。
しかし、大学で最も大切なのは、そこで学ぶ学生の姿です。
SOAS生は、UndergraduatePostgraduateに関係なく、誰もがそれぞれの研究分野に対して、熱い思いと広い知識を持ち合わせています。
 たった1ヶ月ではありますが、こうした環境に身を置いてみて、いまの自分がとてもちっぽけな存在に思えてきました。
この危機感や悔しさをバネにして勉学に力を注ぎ、1年後にはうんと成長して帰国できるようになろう、と心に誓いました。



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2013-10-27

第1回IDDP勉強会に参加

Piccadilly Circus駅と赤バス
夜のPiccadilly Circus
ミュージカルのシアターも立ち並びます
最近、ロンドンは晴れの日が続き、イギリスらしからぬ過ごしやすい気候です。
そして、きょうの夜中でサマータイムが終了し、日本との時差は9時間になりました。
きょう変わるということを知らない僕は、朝起きてビックリ…
1時間寝坊したはずなのに、寝坊していないのですから 笑。
Facebook上の「サマータイム終わった」という友達のポストを見るまで、わけがわからず混乱していました。
なんとややこしい。
Japan Centre
Rice Wine Shop
日本クラブ
満員御礼
きのうは、 日本関連のお店が多く集まるPiccadilly Circusに行ってきました。
この地域には、三越(現在は閉店)を中心に、日本食レストランや日本の食材を売るお店など、日本関連のお店があちこちにあります。
とはいっても、ロンドンは在住の日本人数の割に、日系チェーンの数が少ない印象を受けます。
むかし僕が住んでいたシンガポールには、伊勢丹や高島屋といったデパートから紀伊國屋書店、ダイソー、吉野家など、基本的に日本の主要なお店は何でもありましたが、ロンドンには個人経営のお店はちらほらあるものの、無印良品やパリ・ミキ、ユニクロの他は目立った日系チェーン店が目に付きません。
個人的には、どうしてこんなに日系チェーン店が出店していないのか、不思議に思っています。
やはり、ヨーロッパだと地理的にも、文化的にも、日本からは遠く、現地の人の需要が見込めないのでしょうか。

さてさて、Piccadilly Circusにやって来たのは、別に日本食を買うためではありません。
ここにある日本クラブで、イギリスで開発学を学ぶ日本人の学生や社会人を対象とした勉強会があり、それに参加してきたのです。
これはIDDP(英国開発学勉強会)という団体が、月に1回ロンドン市内で開催しており、僕も今年度のスタッフとして関わらしてもらっています。
詳しくはホームページをご覧ください。
今回はJICA英国事務所の所長さんをお招きし、「英国開発援助はどこへ行く」というテーマでご講演をいただきました(近日中にホームページで議事録が見られるようになるので、内容は割愛)。
勉強会後はバーで懇親会
開発学の本場イギリスということあって、開発学を勉強するために留学している日本人は多くいます。
そのバックグラウンドは、僕の様なExchangeもいれば、こちらで学位を取る予定の人、マスターの人、社会人経験を経て学問の世界に戻ってきた人、青年海外協力隊に参加していた人など様々です。
勉強会の内容もさることながら、このように開発学を勉強する方々とのネットワークを築けるのは、非常にいい機会です。
日本ではまだ開発学の知名度は低く、学問的にも発達していません。
しかし、こちらでは知識や経験が豊富で、意識の高い方々と接することができ、いい刺激をたくさん受けています。

また、海外に出るとICU生とよく出会うと聞きますが、これは本当にそのようです。
IDDPやSOASでは、ICU卒でマスターをこちらで学んでいる方と何人か知り合いました。
こうした先輩たちとお会いできると、自分も頑張らなければと思います。
知り合った先輩たちは、社会人を経験した後マスターに進んでおり、一旦は就職してから再び大学院進学したいと考えている僕にとっては、とても参考になります。
これからの勉強会も楽しみです。
大型の土産屋も
王室グッズ
ちなみに、Piccadilly Circusにはお土産屋も多くあるので、観光の際には寄ってみるといいかもしれません!
それでは、プレゼンの準備をしなくてはなので、きょうはこれで。

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