2013-10-28

日本の大学との相違点

 奨学金を頂いている団体への定期報告で、せっかく書いたので、その内容を少し変えてこちらにも掲載します。
写真は再利用です!笑
SOASの正門付近

 11月も近づき、イギリスは夏時間も終了して、少しずつ冬の訪れを感じています。
そして、ようやく「ロンドンらしい」気候になってきました 笑。
1日を通して空が雲で覆われ、どんよーりした天気で、気分まで暗くなってしまいます。
逆にプラスに考えれば、外出したくなくなるので、勉強にはもってこいの季節なのかもしれません。
Piccadilly Circus
 さて、留学先の大学の授業が始まってからちょうど1ヶ月が経つわけですが、SOASでの授業は多くの点で、日本の大学と異なっています。
 まず、SOASの特徴として、特定の地域研究に特化している点が挙げられます。
School of Oriental and African Studiesという大学名が示す通り、アジア、アフリカ、中近東に関連した授業が幅広く開講されていて、私が留学先にSOASを選んだ最大の目的である開発学の授業も非常に豊富です。
これほどまでアジアやアフリカを専門的に学べる環境は、日本はもちろん、世界を見渡しても数少ないでしょう。
 ちなみに、僕は全て開発学に関連した授業にしました。
ただ単に開発と言っても、その内容は経済、政治、法と多岐に渡ります。
以下、受講している授業を簡単に紹介します。

- Comparative Growth in Asia and Africa -
アジアとアフリカにおける第二次世界大戦後の経済発展を比較します。
僕の専門は東南アジアですが、その地域だけを見るのではなく、他の地域と比較することで見えてくるものもあると思い、取ることにしました。

- Comparative Political Sociology in Asia and Africa -
こちらもアジアとアフリカの比較ですが、上のクラスが経済発展に焦点を当てていたのに対し、こちらは国家組織や社会の仕組みを取り上げます。
東南アジアもそうですが、アジアやアフリカには様々な政治体制の国家が存在し、必ずしも「西洋」のモデルが適するとは限りません。
将来、開発の分野で働くのであれば、多様な発展過程を知る必要があると考え、受講しました。
- Law and Development -
「法」とは、「発展」とは、という疑問からスタートし、開発における法の役割を学びます。
僕は国際法の授業を取ったことがあるものの、ほとんど法学の知識はありません。
しかし、法も開発の中で欠かすことのできないものであり、世界における不平等を改善するのに法が果たす役割というものを学びたいです。
- Economic Development of Southeast Asia -
ASEAN諸国の経済発展の過程や課題について学びます。
僕が一番楽しみにしていた授業でもあります。
1年間を通して、ASEAN全体のみならず、各国の経済発展を研究することができ、僕の関心に「ど」ストライクです。
Green Park
 SOASは3学期制(3学期目はテスト期間)で、授業によって1学期間のみのものと通年のものとがあります。
テストは、1学期目のものも、2学期目のものも、通年のものも、全て1年の最後にテストがあります。
つまり、中途半端に勉強しているだけでは、1年の終わりに痛い目を見るということです。
成績は、このテストと1学期と2学期にそれぞれ課されるエッセイによって評価されます。

最初のオリエンテーションでもらったSOASグッズ
 開講科目の特殊さに加えて、授業の仕組み自体にも日本との相違点が多々見られます。
 私は4科目を通年で受講しているのですが、それぞれのクラスは週に2時間の講義と1時間のチュートリアルから構成されているので、合計しても週にわずか12時間しか学校で勉強していないことになります。
時間割を見るとスカスカで、大学生になって初めて平日の休みも経験しました。
しかし、決して楽というわけではなく、その分Reading Assignmentが大量に課されのです。
要は、予習によって、あらかじめ自分で一定の知識を習得し、疑問点や意見をまとめた上で、授業やチュートリアルに臨めということです。
英語のネイティヴではない僕にとって、大量の、しかも専門用語が登場する文章を、英語で読むのは骨を折る作業です。
しかし、学期を通して1~数冊の限られた参考書を使う日本の授業とは異なり、こちらでは何種類もの書籍やジャーナルからピックアップされてきたReadingを読まされるので、多くのことを吸収できるのに加え、様々な角度から問題を見ることができ、非常に興味深くもあります。

Reading List
 さらに、チュートリアルも良い刺激を受ける貴重な時間です。
受け身である講義とは異なり、少人数で構成されるチュートリアルでは学生の積極的な参加が求められます。
教授(もしくは博士課程の学生)は補足をするだけで、主導権はあくまで学生側にあり、講義やReading Assignmentの内容を踏まえて自分の意見をぶつけ合う。成績は2つのEssayと講義やチュートリアルへの参加は成績に反映されないにもかかわらず、みんな活発に意見を述べます。
英語力、知識ともに他の学生に劣っている自分にとっては苦痛の時間でもあるのですが、逃げることはできないので、相当のエネルギーを費やして準備をして臨まなければなりません。
これがまた自分を成長させてくれるわけです。
Buckingham Palace
 SOASは、熱心で優れた教授に恵まれています。
日本の大学の先生や授業は、「アタリ」と「ハズレ」の差が大きいですが、こちらはどの授業も素晴らしいです。
これは僕だけでなく、他の人も感じているようで、色々な友達に「授業どうだった?」と尋ねると、必ず「すごくいい先生で、興味深いよ!」といった答えが返ってきます。
しかし、大学で最も大切なのは、そこで学ぶ学生の姿です。
SOAS生は、UndergraduatePostgraduateに関係なく、誰もがそれぞれの研究分野に対して、熱い思いと広い知識を持ち合わせています。
 たった1ヶ月ではありますが、こうした環境に身を置いてみて、いまの自分がとてもちっぽけな存在に思えてきました。
この危機感や悔しさをバネにして勉学に力を注ぎ、1年後にはうんと成長して帰国できるようになろう、と心に誓いました。



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2013-10-27

第1回IDDP勉強会に参加

Piccadilly Circus駅と赤バス
夜のPiccadilly Circus
ミュージカルのシアターも立ち並びます
最近、ロンドンは晴れの日が続き、イギリスらしからぬ過ごしやすい気候です。
そして、きょうの夜中でサマータイムが終了し、日本との時差は9時間になりました。
きょう変わるということを知らない僕は、朝起きてビックリ…
1時間寝坊したはずなのに、寝坊していないのですから 笑。
Facebook上の「サマータイム終わった」という友達のポストを見るまで、わけがわからず混乱していました。
なんとややこしい。
Japan Centre
Rice Wine Shop
日本クラブ
満員御礼
きのうは、 日本関連のお店が多く集まるPiccadilly Circusに行ってきました。
この地域には、三越(現在は閉店)を中心に、日本食レストランや日本の食材を売るお店など、日本関連のお店があちこちにあります。
とはいっても、ロンドンは在住の日本人数の割に、日系チェーンの数が少ない印象を受けます。
むかし僕が住んでいたシンガポールには、伊勢丹や高島屋といったデパートから紀伊國屋書店、ダイソー、吉野家など、基本的に日本の主要なお店は何でもありましたが、ロンドンには個人経営のお店はちらほらあるものの、無印良品やパリ・ミキ、ユニクロの他は目立った日系チェーン店が目に付きません。
個人的には、どうしてこんなに日系チェーン店が出店していないのか、不思議に思っています。
やはり、ヨーロッパだと地理的にも、文化的にも、日本からは遠く、現地の人の需要が見込めないのでしょうか。

さてさて、Piccadilly Circusにやって来たのは、別に日本食を買うためではありません。
ここにある日本クラブで、イギリスで開発学を学ぶ日本人の学生や社会人を対象とした勉強会があり、それに参加してきたのです。
これはIDDP(英国開発学勉強会)という団体が、月に1回ロンドン市内で開催しており、僕も今年度のスタッフとして関わらしてもらっています。
詳しくはホームページをご覧ください。
今回はJICA英国事務所の所長さんをお招きし、「英国開発援助はどこへ行く」というテーマでご講演をいただきました(近日中にホームページで議事録が見られるようになるので、内容は割愛)。
勉強会後はバーで懇親会
開発学の本場イギリスということあって、開発学を勉強するために留学している日本人は多くいます。
そのバックグラウンドは、僕の様なExchangeもいれば、こちらで学位を取る予定の人、マスターの人、社会人経験を経て学問の世界に戻ってきた人、青年海外協力隊に参加していた人など様々です。
勉強会の内容もさることながら、このように開発学を勉強する方々とのネットワークを築けるのは、非常にいい機会です。
日本ではまだ開発学の知名度は低く、学問的にも発達していません。
しかし、こちらでは知識や経験が豊富で、意識の高い方々と接することができ、いい刺激をたくさん受けています。

また、海外に出るとICU生とよく出会うと聞きますが、これは本当にそのようです。
IDDPやSOASでは、ICU卒でマスターをこちらで学んでいる方と何人か知り合いました。
こうした先輩たちとお会いできると、自分も頑張らなければと思います。
知り合った先輩たちは、社会人を経験した後マスターに進んでおり、一旦は就職してから再び大学院進学したいと考えている僕にとっては、とても参考になります。
これからの勉強会も楽しみです。
大型の土産屋も
王室グッズ
ちなみに、Piccadilly Circusにはお土産屋も多くあるので、観光の際には寄ってみるといいかもしれません!
それでは、プレゼンの準備をしなくてはなので、きょうはこれで。

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2013-10-20

居酒屋が恋しい

居酒屋が恋しい…
授業が始まってからというもの、1週間が過ぎるのがとても速く感じます。
充実しているからなのか、ただ課題に追われているだけなのか。
久々の日本の味
たまには息抜きもしなければ。
先日は日本人の友達で集まって、来月の旅行の計画をしつつ、日本食パーティーをしました。
僕は料理できないので、食べるだけでしたが 笑。
から揚げに、枝豆、味噌、たまには日本食もいいものですね。
というか、日本の居酒屋が恋しいです…
鳥貴族行きたいです。
飲み放題、食べ放題って本当に素敵なシステムだなって思います。
イギリスに来たらいっぱい飲むだろうと思っていましたが、実際高くてそんなことできません…
大好きなTiger Beerと
瓶には1日当たりの限界摂取量が記載されています
全く話は変わりますが、きょうスーパーに行ったらTiger Beerが目に入ってしまいました。
そう、シンガポール発祥の世界中で飲まれている、あの美味しいビールです。
330mlの瓶が12本で£11(≒1700円)とお買い得だったので、ついつい購入。
日本だとこれで普通に500円以上はするので、僕にとってはとても嬉しい発見です。
週末にでも飲もうと思います。
オランダのお土産
そして、先日からセクメ(ICUで英語のクラスが一緒だった友人)が訪ねてきています。
オランダに留学していて、秋休みを利用して、ロンドンに遊びに来ているのです。
美味しいお土産を買ってきてくれました!

それでは、また忙しい1週間が始まります。

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2013-10-12

授業が始まりました

SOASの正門付近
10月も半ばを過ぎ、こちらはようやく「ロンドンらしい」気候になってきました 笑。
1日を通して空が雲で覆われ、どんよーりした天気で、気分まで暗くなってしまいます…。
プラスに考えれば、外出したくなくなるので、勉強にはもってこいの季節なのかもしれませんが。
 9月下旬の1週間はWelcome Weekだったため、授業自体は9月30日から始まりました。
いきなり忙しくなったので、ブログの更新もしばらくできませんでした。
Main Builing
さて、SOASは3学期制(3学期目はテスト期間)で、授業によって1学期のみのものと通年のものとがあります。
僕は"Comparative Growth in Asia and Africa"、"Comparative Political Sociology in Asia and Africa"、"Law and Development"そして"Economic Development of Southeast Asia"の4クラスを受講することにしました。
開発学づくめでワクワクしています!
 各クラスは2時間の講義と1時間のチュートリアルから構成されており、全て通年なので2学期間をかけて学びます。
時間割を見ると、11時間しか埋まっておらず、かなりスカスカな感じがします。
しかも月曜日は授業が全くなく(大学生になって初めての平日が休み!)、とても楽チンな時間割です。
…と思ったのも最初だけ。
最初の授業でシラバスと共にReading Listが配られるのですが、そこには課外で読むべきReadingのリストがずらーっと挙げられています。
もちろん日本でもReading Assignmentを大量に出す先生はいましたが、全員ではないし、なにより日本語の資料も混ざっていたので、大変ながらもこなすことができました。
しかし、こちらでは全ての授業で大量のReading(週にRequired Readingだけでも、1クラス50~100ページほど)が出されます。
また、英語なのでノンネイティブの自分は時間をかけて読まなければならず日本の時とは比べ物にならないです。
これにEssayやPresentationも加わってくるので、これからどうなるのか不安です。
Reading List
しかし、どの教授も非常に質の高い講義をしてくださり、学生もその分野に長けていて熱心な人が多いので、いい刺激を受けています。
自分の学びたい開発学をこうした素晴らしい環境で深く学べるわけなので、この1年を有意義なものにするためにも、いままで以上に勉強に力を入れていきたいと思います。
 詳しい授業の内容は、今後少しずつ紹介していきます!

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2013-10-03

フラットメイト...So ASIAN!


シャンパンで乾杯!
 Dinwiddy Houseに入ってから1週間以上経ち、こちらの生活にもだいぶ慣れてきました。
先日はフラットメイトで近くのバーで飲みながら親交を深めました。
夜な夜な騒いで隣がうるさいとか、まだ話したことがない人がいるというフラットもある中、僕のフラットは仲が良く、本当にラッキーでした。
このメンバー、楽しいです。
Dinwiddy House
 僕のフラットでは6人が一緒に生活をしています。
日本人、韓国人、インド人が2人ずつで、僕以外全員女子です…
 隣に住むのは同学年の一橋生で、同じく交換留学で来ています。
入寮した日に初めて会ったフラットメイトで、英語であいさつしたら、日本語で返事が返ってきてビックリ!
しかも日本での大学はお互い近くにあり、なんという偶然。
 韓国人のうち1人は1 Term(1月まで)で、もう1人は僕たちと同じ1年間のコースです。
最初のうちはあまり顔を合わせることがなかったのですが、最近は打ち解けてきました。
 そしてインド人は、2人ともSOASで学位を取る学生で、新入生と2年生です。
さすがインド人で、とてもフレンドリーで非常に親しみやすいです。
新入生の方は英語にインド訛りがあって、少し聞き取りにくいのですが…
 このように僕のフラットは全員アジア人。
イギリスに来てまで、アジア人とばっかじゃん、と思う人もいるかもしれませんが、個人的には一緒に暮らす上では文化の近いアジア人だけでよかったかなと思います。
アメリカやヨーロッパからの学生が多くいるフラットは騒がしく、しかもキッチンの共有でもめることもしばしばらしいので。
タダでインド料理
 きのうはフラットメイトのインド人に誘われてHindu Societyの新歓に行きました。
特にヒンドゥーに興味があるとかではなく、タダでインド料理が食べれるよ!と言われたので 笑。
SOAS近くにあるインド・レストランだったのですが、意外としっかりしたところで、美味しいインド料理が食べられました!
そういえば日本を出てから日本食を全く口にしていませんが、恋しくならないものですね。
料理がまずいことで有名なイギリスですが、僕の好きなアラブやインド、東南アジア風の料理があふれているので、自分にはもしかしたらこっちの方が口に合うものが多いのかもしれません。

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2013-10-01

Buckingham Palace

ロンドンに来たら欠かせない観光名所
ロンドンに来たら誰もが訪れるバッキンガム宮殿。
おととい僕も友達と行ってきました。
幸運にも宮殿内部を見学できる最終日でした!
門がカッコいい
最終日ということで、早朝から並んでチケットをゲット。
これを逃したら次は1年後なので、入れてよかったです。
国旗が掲げられていたので、女王は不在…
外見もかなり立派ですが、宮殿内の豪華さ、美しさには圧倒されました。
内部の見学ではオーディオ・ガイドに沿って進んでいくので、様々なことを知れて楽しいです。
さすがはイギリス王室。
あらゆる部屋の装飾がすばらしく、見ていて飽きません。
ぞれぞれの部屋に異なるテーマがあり、デザインも凝ったものばかりです。
さすがにこんな所で毎日生活していたら、全く気が休まりそうもありませんが、一泊ぐらいしたいですね 笑。
中の写真を撮れなかったのが本当に残念…
ヴィクトリア女王記念碑
今年はエリザベス女王即位60周年の年です。
その他にも、この1年ロンドンでは、オリンピックやロイヤル・ベイビー誕生など、ビッグ・イベントが多くありました。
昨年度イギリスに留学していた人は、イベントが盛りだくさんで羨ましいです。
コーヒーまで王室!
見学後にコーヒーを購入すると、これまた凝っていました。
感動 笑。
お土産屋も王室関連のグッズがたくさん売っていて面白いです。
値段も必ずしも高いわけではないので、帰国までには何か記念に買っておきたいです。
そして、今回は衛兵交代が見られなかったので、また訪れなければ!

さて、最近は完全に旅ブログみたいになっていましたが、今日からようやく授業がスタートします。
なので、ちょいちょいSOASのこと、勉強のことも紹介していけたらと思います。

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